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ゼルヤンツ治療における間質性肺疾患(ILD)イベントの発生率 
-21の臨床試験からの事後解析-

~海外市販後安全性臨床試験と米国のReal World Evidence~

「警告・禁忌を含む注意事項等情報」等については製品情報(電子添文等)をご参照ください。

本データは承認外用量が含まれたゼルヤンツ臨床試験の事後解析となります。
ゼルヤンツ投与における安全性の注意喚起を目的として掲載しています。

目的・対象・方法・データ分析

目的
ゼルヤンツ5mg または10mg を1 日2 回投与(BID)された関節リウマチ(RA) 患者における間質性肺疾患(ILD)の発生率を調査し、ILD の潜在的なリスク因子を同定する。

対象
ゼルヤンツ21 の臨床試験(2 件の第Ⅰ相臨床試験、10 件の第Ⅱ相臨床試験、6 件の第Ⅲ相臨床試験、1 件の第Ⅲb/Ⅳ臨床試験、および2 件の長期延長(LTE)試験から、ゼルヤンツ5mg または10mgBID 患者、またはプラセボが投与された患者を対象とした。

  • 全コホート:21 試験でゼルヤンツが投与された7,061 例
  • 無作為化対照コホート:21 試験のうち第Ⅱ相臨床試験、第Ⅲ相臨床試験、第Ⅲb/Ⅳ相臨床試験に登録された7,319 例のうち、ゼルヤンツまたはプラセボを投与された5,824 例

方法
本複合解析(事後解析)では、ILD イベントの可能性がある事象[ゼルヤンツ初回投与後に発現、かつMedDRA*1 の基本語“Interstitial Lung Disease SMQ(20000042)”にコード化された有害事象]を利用可能なデータ(ILD の可能性のある患者における臨床評価、肺機能検査、胸部レントゲン写真、
および/または胸部CT検査)に基づき、独立した3名の呼吸器専門医による「可能性が高い」*2「 可能性がある」*3を判断基準としてILDイベント発生率 (100 患者年あたりのイベント発生患者数)を算出した。さらに、6 ヵ月間隔ごと、患者年齢別、地域別、治療背景別のILD イベント発生率も算出した。ILD イベント発生率は、ゼルヤンツ初回投与から最終投与後28 日までの期間にイベントが発生した患者数を、リスク期間(ゼルヤンツ初回投与から最終投与後28 日までの期間、または初回イベント発生までの時間のいずれか短い時間)で除して算出した。また、後方選択Cox回帰モデルを用いて全コホートにおけるILDイベントリスク因子をスクリーニングした。なお、以下は他のリスク因子との相関が高いことから後方選択Cox 回帰モデルに含めなかった

  • 体重 •  ベースラインのMTX投与量 •  副腎皮質ステロイド1 日投与量 •  TNFi*4 以外のbDMARDsの使用歴の有無 •  地域 •  イベント発生14日以前のゼルヤンツ単剤またはcsDMARDsとの併用投与の有無

データ分析

  • ILD イベント発生率の95%信頼区間(CI)を曝露で調整したExact Poisson 法により算出した。
  • プラセボ群ではプラセボ曝露の患者年数が限られていたため、ILD イベント発生率の直接比較は検討されなかった。
  • ILDイベントリスク因子スクリーニングにおいて、欠損観察数が50%未満で、後方選択Cox回帰モデルで有意(p=0.15)と同定された因子は、さらに多変量Cox 回帰モデルを用いて解析し有意なリスク因子を同定した。
  • 時間変動するゼルヤンツ用量変数として、イベント発生時または打ち切り日に応じて、無作為化時の用量またはLTE 試験における平均用量を組み入れた。
  • ベースライン後のDAS28-4(ESR) 評価は連続変数(DAS28-4[ESR] スコア) とカテゴリー変数( 疾患重症度 [ 低]、 [ 中等度]、 [ 高]) を別々のモデルとして定義し、ゼルヤンツ曝露期間中およびILD イベントまたは打ち切り日前180 日以内の最後の評価をモデルに使用した。
  • 有害事象は全コホートを対象に、ゼルヤンツ投与を1 回以上受けた患者のデータを解析した。
  • ILD イベントの重症度は、CTCAE *5に基づいてgrade を判定した。
  • 重篤な感染症の発生率は、全コホートを対象にILD イベントの有無にかかわらず算出された。
  • 死亡率は、全コホートを対象にILD イベントの有無にかかわらずゼルヤンツ最終投与後(28 日間のリスクウインドウに限定されない)に認められた死亡に基づいて算出された。

*1:MedDRA:Medical Dictionary for Regulatory Activities   *2:適合するAE であり、裏付けとなる臨床的エビデンスがある
*3:適合するAE であり、裏付けとなる臨床的エビデンスがない   *4:TNF 阻害薬   *5:Common Terminology Criteria for Adverse Events

Citera, G. et,al.: J Clin Rheumatol 27: e482, 2021
本試験は、ファイザー株式会社のスポンサーシップのもと実施されました。

試験内訳21試験の内訳

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患者の組み入れ・除外基準患者の組み入れ・除外基準

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スクリーニングILDイベントリスク因子のスクリーニング

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患者背景患者背景

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ILDイベント発生率(全コホート)ILDイベント発生率(全コホート) :ゼルヤンツ全用量、ゼルヤンツ5mg BIDまたは10mg BID

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ILDイベント発生率(無作為化対照コホート)ILDイベント発生率(無作為化対照コホート) :ゼルヤンツ全用量、ゼルヤンツ5mg BIDまたは10mg BID、プラセボ

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期間別ILDイベント発生率(全コホート)ILDイベント発生率(全コホート) :ゼルヤンツ全用量群の6ヵ月間隔ごと

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治療背景別ILDイベント発生率(全コホート)ILDイベント発生率(全コホート) :治療背景別

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患者背景別ILDイベント発生率(全コホート)ILDイベント発生率(全コホート) :患者背景別

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ILDリスク因子ハザード比ILDイベント発生のリスク因子におけるハザード比(全コホート)

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有害事象有害事象分析(全コホート)

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まとめまとめ

Citera, G. et,al.: J Clin Rheumatol 27: e482, 2021
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Limitation分析の限界

Citera, G. et,al.: J Clin Rheumatol 27: e482, 2021
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国内で承認された内容以外の情報を含んでいます。原著論文として学術雑誌に掲載され、査読を受けた承認後安全性試験です。

本邦で承認された用法・用量:通常、トファシチニブとして1 回5mg を1日2回経口投与する。
注)併用薬のMTX は各地域の規制で定められた用法・用量によるもので、本邦での承認用法・用量とは異なる。
本邦におけるMTXの承認用量(関節リウマチ):通常、1週間単位の投与量をメトトレキサートとして6mgとし、1週間単位の投与量を1回又は2〜3回に分割して経口投与する。分割して投与する場合、初日から2日目にかけて12時間間隔で投与する。1回又は2回分割投与の場合は残りの6日間、3回分割投与の場合は残りの5日間は休薬する。これを1週間ごとに繰り返す。なお、患者の年齢、症状、忍容性及び本剤に対する反応等に応じて適宜増減するが、1週間単位の投与量として16mg を超えないようにする

ゼルヤンツのMTX非併用下(単剤)
での日本人を含むエビデンス
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ゼルヤンツの臨床試験 / RA患者におけるJAK阻害剤の
有効性に関する日本のリアルワールドエビデンス
(ANSWER cohort study)
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ButtonButtonButtonButtonButtonButtonLoading ButtonButtonButtonButtonButtonButtonLoading ORAL Surveillance試験(A3921133試験)とCORRONA Registry
~海外市販後安全性臨床試験と米国のReal World Evidence~
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2024年7月作成 XEL39O007A
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