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基本情報

臨床試験成績

本剤は国内における臨床試験と海外における臨床試験成績を基に承認されました。海外における臨床試験結果には、国内の承認内容と異なる用法・用量を用いた成績が含まれています。警告、禁忌を含む注意事項等情報につきましては、電子化された添付文書をご参照ください。

侵襲性アスペルギルス症に対する海外第Ⅲ相臨床試験[150-307/602試験](海外データ)

ファイザー(株)社内資料:侵襲性アスペルギルス症におけるアムホテリシンBを対象とした非盲検無作為比較試験(海外第Ⅲ相臨床試験)-安全性-(承認時評価資料)
Herbrecht, R. et al.: N Engl J Med 347(6): 408, 2002[L20020909325](承認時評価資料)

第12週(84日目)の総合効果判定における有効率(有効:DRC 委員会判定による治癒または改善)
(主要評価項目)

侵襲性アスペルギルス症の治療に対して、ブイフェンド群は52.8%の有効率を示しました。

ファイザー(株)社内資料:侵襲性アスペルギルス症におけるアムホテリシンBを対象とした非盲検無作為比較試験(海外第Ⅲ相臨床試験)-安全性-(承認時評価資料)

12週(84日目)時の生存率(副次的評価項目)

ブイフェンドは投与早期より高い生存率が認められ、ブイフェンドで治療を開始した侵襲性アスペルギルス症患者の12週時の生存率は71.2%でした。

ファイザー(株)社内資料:侵襲性アスペルギルス症におけるアムホテリシンBを対象とした非盲検無作為比較試験(海外第Ⅲ相臨床試験)-安全性-(承認時評価資料)

Log-rank 検定、試験を因子としたCox比ハザードモデルによるハザード比=0.59、95%CI(0.40~0.88)
※本データは承認・申請データであり、一部承認外のデータを含む海外データです。
(本試験は、ファイザー株式会社のスポンサーシップのもと実施されました)
Herbrecht, R. et al.: N Engl J Med 347(6): 408, 2002[L20020909325](承認時評価資料)より作図

安全性

因果関係を否定できない有害事象はブイフェンド群65.3%(128/196例)、アムホテリシンB群80%(149/185例)に認められ、主なものはブイフェンド群で視覚異常55例(28.1%)、嘔気14例(7.1%)、発疹13例(6.6%)等、アムホテリシンB群でクレアチニン増加54例(29.1%)、悪寒36例(19.5%)、低カリウム血症35例(18.9%)等でした。本試験における因果関係があると判断された投与中および投与終了後30日以内の死亡は8例あり、ブイフェンド群で1例(多臓器不全及びマイコバクテリア性肺炎)注)、アムホテリシンB群で7例(事象名は原著に記載なし)認められました。因果関係を否定できない重篤な有害事象はブイフェンド群で14例(7.1%)、アムホテリシンB群で23例(12.4%)認められました。因果関係を否定できない投与中止に至った有害事象はブイフェンド群で20例(10.2%)、アムホテリシンB群で77例(41.6%)でした。なお、主な重篤な有害事象および主な投与中止に至った有害事象の事象名は原著に記載がありませんでした。

ファイザー(株)社内資料:侵襲性アスペルギルス症におけるアムホテリシンBを対象とした非盲検無作為比較試験(海外第Ⅲ相臨床試験)-安全性-(承認時評価資料)

試験概要

対 象:
侵襲性アスペルギルス症と診断(確定診断例またはEORTC/MSG定義による臨床診断例)された12歳以上の免疫不全状態にある391例

方 法:
対象をボリコナゾール群またはアムホテリシンB群に無作為に割り付けた。ボリコナゾール群に対して、1日目 6mg/kg bid、2日目以降 4mg/kg bidの静脈内投与を少なくとも7日間行うことを推奨し、投与8日目以降に経口投与(開始用量:200mg bid、3日目以降:200〜300mg bid、体重40kg未満は半量)への切り替えを可能とした(bid:1日2回)。アムホテリシンB群には1.0〜1.5mg/kg/日を2週間以上、12週間まで投与した。

主要評価項目:
第12週(84日目)の総合効果判定における有効率(有効:DRC委員会判定による治癒または改善)

副次的評価項目:
無作為割付された薬剤の投与終了時の総合効果判定における有効率、治療開始から84日目までの生存率、安全性、忍容性

解析方法:
修正したITT集団における12週目でのアムホテリシンB群と比較したボリコナゾール群の非劣性の検証は、ボリコナゾール群の有効率の差からアムホテリシンB群の有効率の差を差し引いた両側95%信頼区間の下限が20%を超えていた場合、ボリコナゾール群はアムホテリシンB群より劣らないとみなした。また、ボリコナゾール群およびアムホテリシンB群における完全または部分的反応を示す割合、ボリコナゾール群とアムホテリシンB群の安全性と12週までの2つのグループの生存期間を比較した。反応は事前に計画された層別化と対応する両側95%信頼区間を用いて、反応率の推定差を計算することにより比較した。死亡のハザード比は事前に計画された層別化により、Cox比例ハザードモデルを用いて推定した。Fisher’s exact testを用いて有害事象の発現数を比較した。Wilcoxon rank-sum testを用いて、有害事象の平均発現数を比較した。すべての解析は両側で行った。

本邦で承認されているボリコナゾールの用法及び用量は次の通りである。(抜粋)
[ボリコナゾール錠50・200mg]成人(体重40kg以上):通常、ボリコナゾールとして初日は1回300mgを1日2回、2日目以降は1回150mg又は1回200mgを1日2回食間に経口投与する。なお、患者の状態に応じて、又は効果不十分の場合には、増量できるが、初日投与量の上限は1回400mg 1日2回、2日目以降投与量の上限は1回300mg 1日2回までとする。成人(体重40kg未満):通常、ボリコナゾールとして初日は1回150mgを1日2回、2日目以降は1回100mgを1日2回食間に経口投与する。なお、患者の状態に応じて、又は効果不十分の場合には2日目以降の投与量を1回150mg 1日2回まで増量できる。小児(2歳以上12歳未満及び12歳以上で体重50kg未満):ボリコナゾール注射剤による投与を行った後、通常、ボリコナゾールとして1回9mg/kgを1日2回食間に経口投与する。なお、患者の状態に応じて、又は効果不十分の場合には1mg/kgずつ増量し、忍容性が不十分の場合には1mg/kgずつ減量する(最大投与量として350mgを用いた場合は50mgずつ減量する)。ただし、1回350mg 1日2回を上限とする。小児(12歳以上で体重50kg以上):ボリコナゾール注射剤による投与を行った後、通常、ボリコナゾールとして1回200mgを1日2回食間に経口投与する。なお、患者の状態に応じて、又は効果不十分の場合には1回300mg 1日2回まで増量できる。[ボリコナゾール200mg静注用]成人:通常、ボリコナゾールとして初日は1回6mg/kgを1日2回、2日目以降は1回3mg/kg又は1回4mg/kgを1日2回点滴静注する。小児(2歳以上12歳未満及び12歳以上で体重50kg未満):通常、ボリコナゾールとして初日は1回9mg/kgを1日2回、2日目以降は1回8mg/kgを1日2回点滴静注する。なお、患者の状態に応じて、又は効果不十分の場合には1mg/kgずつ増量し、忍容性が不十分の場合には1mg/kgずつ減量する。小児(12歳以上で体重50kg以上):通常、ボリコナゾールとして初日は1回6mg/kgを1日2回、2日目以降は1回4mg/kgを1日2回点滴静注する。

本邦で承認されているボリコナゾールの用法及び用量に関連する注意は次のとおりである。(抜粋)
注射剤からボリコナゾールの投与を開始した成人患者において、経口投与可能であると医師が判断した場合は、錠剤又はドライシロップに切り替えることができる。

本邦で承認されているアムホテリシンBの用法及び用量は次の通りである。(抜粋)

注射用(静注):通常、成人に対しては、1日体重1kg当りアムホテリシンB 0.25mg(力価)より開始し、次回より症状を観察しながら漸増し、1日量として体重1kg当り0.5mg (力価)を点滴静注するが、投与量は1日体重1kg当り1mg(力価)または隔日体重1kg当り1.5mg(力価)までとする。副作用の発現のため投与困難な場合には、初回量は1日1mg(力価)より開始し、症状を観察しながら漸増し、1日総量50mg(力価)までを連日又は隔日1回点滴静注する。点滴静注は3~6時間以上かけて徐々に行う。患者の症状、状態に応じて適宜用量を調節する。

ButtonButtonButtonButtonButtonButtonLoading ButtonButtonButtonButtonButtonButtonLoading カンジダ症、アスペルギルス症、クリプトコックス症などに対する国内第Ⅲ相臨床試験[A1501001試験]Loading ButtonButtonButtonButtonButtonButtonLoading ButtonButtonButtonButtonButtonButtonLoading
2023年1月作成 VFD37M003A
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