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The Study Of Fesoterodine In an Aging population
Wagg, A. et al.:J Am Geriatr Soc 61(2):185, 2013
Wagg, A. et al.:Neurourol Urodyn 33(1):106, 2014
本試験は、ファイザー社のスポンサーシップのもと実施された。
・目的
高齢OAB患者に対するトビエース群のプラセボ群に対する有効性を検証するとともに安全性も検討する。
・試験デザイン
多施設共同、無作為化、プラセボ対照、二重盲検、並行群間比較検証試験、 および非盲検延長試験
・対象
65歳以上のOAB患者785例
・方法
トビエースまたはプラセボのいずれかに無作為に割り付け、1日1回12週間経口投与した。4mgから投与開始し、投与4、8週後に8mgに増量可能とした。4mgへの減量は1回のみ可能とした。(プラセボ対照二重盲検試験)
続いて全例にトビエースを1日1回12週間経口投与した。二重盲検試験におけるプラセボ群には4mgから投与開始し、投与16、20週後に8mgに増量可能とした。4mgへの減量は24週間を通して1回のみ可能とした。(非盲検試験)
・主要評価項目
投与12週後の24時間あたりの尿意切迫感回数の変化量
・副次評価項目
投与4、8週後の尿意切迫感回数の変化量、投与4、8、12週後の排尿回数、切迫性尿失禁回数、重度の尿意切迫感回数、夜間排尿回数、尿失禁パッドの使用回数の変化量など
・解析計画
切迫性尿失禁回数を除く排尿日誌変数は共分散分析(固定効果:投与群、施設、投与時間(朝、夕)、年齢区分(75歳以下、75歳超)、共変量:ベースライン値)、切迫性尿失禁回数はvan Elteren検定を用いて解析した。主要評価項目について、有意水準5%の両側検定を実施し、統計学的有意差が得られた場合に優越性が検証されるとした。副次評価項目について、多重性の調整は行わなかった。欠測値はLast Observation Carried Forward(LOCF)法で補完した。
トビエースを含め、OAB治療薬の多くの臨床試験では、組み入れ患者の平均年齢が60歳以下となっています。しかし、実際にOAB治療薬が投与される患者の多くは65歳以上の高齢者であり、臨床試験と実地医療での患者層にはギャップがあります。
そこで、トビエースではOAB患者の多くを占める65歳以上の患者のみを対象とした臨床試験を実施することを計画しました。
本試験では、65歳以上の高齢OAB患者を対象に、トビエースまたはプラセボのいずれかに無作為に割り付け、1日1回12週間投与し、高齢OAB患者に対するトビエースの有効性、安全性をプラセボと比較検討しました。
(プラセボ対照二重盲検試験のみ記載。これに続く12週間の非盲検試験も実施した。)
主要評価項目は、投与12週後の24時間あたりの尿意切迫回数の変化量でした。
トビエース群の尿意切迫感回数変化量(12週後)についてのプラセボ群に対する優越性が検証されました(p<0.001、共分散分析)。
トビエースは、排尿回数をプラセボに比べ統計的に有意に改善しました(p<0.001、共分散分析)。
トビエースは、夜間排尿回数をプラセボに比べ統計的に有意に改善しました(p=0.03、共分散分析)。
トビエースは、重度尿意切迫感回数をプラセボに比べ統計的に有意に改善しました(p=0.001、共分散分析)。
トビエースは、切迫性尿失禁回数を減少させたものの、プラセボとの統計的な有意差は認められませんでした(van Elteren検定)。
トビエースは、尿失禁パッド使用回数をプラセボに比べ統計的に有意に改善しました(p=0.01、共分散分析)。
有害事象は、トビエース群で392例中244例(62.2%)、プラセボ群で393例中142例(36.1%)に認められました。
トビエース群の主な有害事象は口内乾燥133例(33.9%)、便秘35例(8.9%)、めまい14例(3.6%)などであり、プラセボ群では、口内乾燥21例(5.3%)、便秘ならびに疲労各10例(2.5%)などが認められました。
本試験において副作用による死亡は報告されませんでした。重篤な有害事象は、トビエース群では14例(3.6%)、プラセボ群では9例(2.3%)に認められました。有害事象による中止はトビエース群で46例(11.7%)、プラセボ群で22例(5.6%)に認められ、主なものは口内乾燥(プラセボ群1例、トビエース群11例)、便秘(トビエース群2例)、認知機能関連事象(トビエース群3例)などでした。
(引用文献に記載された安全性情報は以上。安全性情報の詳細はDIをご参照ください。)
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